債権の届出をした者は、その届出にかかる債権の元本の額に変更(元本が消滅した場合を合む)があったときは、その旨の届出をしなければならない(民事執行法50条2項)。債権元本額に変更が生じた場合は、超過売却等の売却条件に影響が出てくることもあるので、その旨の届出をしなければならないとされる。利息・損害金等の債権についての変更は、一般的には元本に比べて少額であると考えられるし、その変更についていちいち届出をさせるのは債権者に酷であり手続上も煩雑である。
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なお、元本額の変更が少額であったり、頻繁になされるような場合には、あらかじめ執行裁判所に申し入れて、その処遇につき協議しておくなどの配慮が必要である。債権届出(元本額変更の届出を含む)の義務を負う者が、故意または過失により、その届出をしなかったとき、または不実の届出をしたときは、これによって生じた損害を賠償しなければならない(民事執行法50条3項)。たとえば、抵当権の被担保債権が弁済により消滅しているにもかかわらず、抵当権者がその旨の届出を怠っていると、執行裁判所は、登記簿謄本に記載されているとおりの借権の金額(根抵当権の場合は極度)が存在するものとして取り扱うことになる。その結果、本来消滅しないはずであった目的不動産の用益権が消滅したり(民市執行法59条2項)、また競売手続が無剰余として取り消される場合もありうる(同法63条)。ところで、抵当権者が完済処理により抵当権を解除した場合でも、債務者が抵当権の抹消登記手続を実践しないでおく場合があるので、執行裁判所より債権届出の催告がなされたときは、登記簿謄本を確認し適切な対応をする必要がある。